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こんさーる日記の別館です


by orataki01
まず、市町村合併の歴史をみてみよう。かつて大規模な市町村合併は3回あった。

1回目は明治の大合併(明治21年~)で71314件が15859件に減少した。ここでの目的は自然集落から近代的な町村へということで国家の近代化にあった。

2回目は昭和の大合併(昭和28年~)で9868件から3472件に減少した。
ここでの目的は敗戦を経た日本がアメリカンスタイルの自治を目指し、行政を効率化することだった。

3回目は平成の大合併(平成7年~)で3234件から1820件に減少している。
ここでの目的は不況による逼迫した財政を立て直すことが柱であるがそのほかにも以下のような要素がある。

1)自治能力の向上
2)地方行政の構造改革
3)社会システムの変化への対応
4)行政改革

合併はメリットだけでなくデメリットもたくさんある。

1)役場が遠くなって不便になる
2)中心部だけ良くなり周辺部はさびれる
3)歴史・文化・伝統が伝承されなくなる
4)住民の声が届きにくくなる

このデメリットを最小化し円滑な合併を実現させるために合併案件ごとに合併協議会が組織される。組織は合併協議会、幹事会、専門部会、分科会、事務局から成る。

電算システムにおける統合は分科会の中の電算部会で審議される。電算部会がITCが食い込む活躍の場のひとつとなっている。

合併となると各市町村の思惑が交錯し調整が難しい場合がある。この調整は事務局が行なうため事務局には優秀な人材が投入される。電算システム統合は以下のステップで進められる。

1)合併の目的の明確化
2)条例・規制の統合
3)組織の統合
4)業務プロセス・情報の統合
5)電算システムの統合

ITCが関与するのは4)5)である。1)2)3)が決まらないうちに4)がスタートすることもある。合併期日が決まっているから待っていられないという状況がある。

市町村の業務というのは比較的定型化しているので業務パッケージがほとんど導入されている。この中で一番バラツキがある業務は福祉関係だという。福祉は自治体の差別化業務なのであろう。

ベンダーは大手のF社、N社あたりが強く合併後も勝ち組でいられる公算は大きい。一方、地場のソフトベンダーは旗色が悪い。自治体としては地場産業を育成したいという思惑があり複雑である。

コンサルに入る場合は数人でチームを組むことが望ましい。複数のほうが安心感があるせいか受けがいいらしい。このチームのなかに自治体の業務に精通している人を取り込むことが成功の鍵となるようだ。
# by orataki01 | 2006-02-11 22:09

意識調査を読み解く

企業診断ニュース2月号では協会登録診断士に対して新制度対応についてのアンケート調査を行なっている。これはベテランも新人も一緒である。(以降、A調査と呼ぶ)一方、診断士1年目の会でも意識調査の内容が発表された。これは当然、新人が対象である。(以降、B調査と呼ぶ)このふたつの調査データを比較検討することにより企業内診断士の置かれた立場や動的なアクションをある程度把握できるように思える。

1)最大の関心事である独立開業状態についてであるがA調査では独立者が34%が、B調査では8.2%である。ところがB調査において28%の人が独立計画があると回答している。つまりほぼ計画がある人の分だけ全体調査では独立者が増えていることになる。つまり、ザックリいうと計画がある人が独立するのであり、とりあえずの人は独立しないと言える。当然と言えば当然だが。

2)独立開業しない理由はA調査、B調査とも「収入が不安定」「受注獲得に自信が無い」「能力不足」がいずれも上位を占めている。収入が安定している独立開業というのはありえない。だからこのような結果は調査前から皆感じていることだ

3)年齢構成的にはA調査では40、50代で約53%なのに対してB調査では30代だけで52%を占めている。これは明らかな若返りである。情報系の問題が中高年の進出を阻んでいるように思える。マジョリティの世代が移動するに従い、コンサルティングスタイルや連携のあり方も随分と違ってくるはずである。本質的には人間性を考慮しつつもウェットな関係からドライな関係へ、オフラインからオンラインな関係へと変化してくるであろう。

4)女性の進出については構成割合がA調査では3%、B調査では7%と伸びているものの、いかんせん母数が小さすぎる。7%は約10名程度に相当する。基本的に女性にとって魅力ある資格にはなっていないのだろう。資格名称をカタカナにすればもうちょっと増えるかもしれない。

5)資格取得動機であるがA調査では自己啓発が64%でトップ、B調査でも自己啓発がトップであるが80%。新人は自己の能力開発・啓発には意欲的だ。裏返せば、中小企業のため、日本のためという意識はさほど無い。更新要件変更でのパブリックコメントでもこの視点で語られることは少なかった。いかに更新しやすくしてもらうかであり、いかに資格の目的に近づけるかではなかったように思う。

最後に、フリーコメントを読んだ全体的な印象であるが会費に見合う対価を「待って」いる人が多いように感じた。対価は自ら作るものであり待っていてはいけないと思うのだが。
# by orataki01 | 2006-02-09 13:02

コンサルタントの法則

1)コンサルタントはI状態(ひま)かB状態(忙しい)のどちらかの状態にある。
→(B)と(I)を行きつ戻りつする。(I)に偏れば業界から退場である。(B)にとどまると質を問うようになる。「どうやればもっと仕事が取れるか」→「どうやれば自分にとって価値のある仕事をとれるか」

2)依頼主を獲得する最良の方法は依頼主を持つことである。
→コンサルタントの仕事はコンサルタントの仕事が多すぎるときに探すものである。

3)週に少なくとも1日は人目に触れるために使おう。
→仕事がどれほど堅く見えようとも週に1日は人目に触れるために使う。(執筆・講演)

4)自分にとって依頼主は、自分が依頼主にとって重要であり得るよりずっと重要だ。

5)一人の依頼主の仕事が仕事全体の25%以上にならないようにする。
→契約が切れたときは失業と同じだ。リスクヘッジせよ。電話一本で失業することがある。

6)マーケッティングのための最良の道具は満足した依頼主だ。
→以前雇ってくれた依頼主は初めての依頼主に比べて20倍も雇ってくれる見込みが大きい。

7)最良のアイデアは彼らにやってしまおう。
→気前のよさが印象として残る。

8)自分の卵を入れると味がよくなる。

9)時間の少なくとも25%は何もしないで過ごそう。
→時間がふさがると言うことは新しい仕事のチャンスを逸することである。依頼主に多くを与えすぎないようにする練習でもある。

10)マーケッティングは量のためにでなく質のためにしよう。

※「コンサルタントの秘密」より
# by orataki01 | 2006-02-05 07:29

発信する地域

オンラインショップは今や誰でも立ち上げるし、誰でもが買い物をする。インターネットの普及により場所の格差が解消されたお陰で地域の生産者・商店はネットショップを通じて大きなビジネスチャンスを掴んだかに見える。しかしながら、あと一歩のところでショップ開店までこぎつけられない商店主は数多く存在する。

ネットショップに興味はあるものの決済をどのようにしたらよいかわからない。配送をどのようにしたらよいかわからない。どのように客を呼び込めばよいのかわからない。これらの悩みは躊躇している人たちに共通している。あとひと押しなのにと思う。

消費の回復傾向を受けて都市部では実店舗に客が回帰しつつある。しかし、地方ではネット販売を充実させなければいけない状態にある。どんな商材がネット通販に向いているかというようなことはあまり関係が無い。どtれくらい早く取り組めるかが成功と失敗の分水嶺になる。業種的にはどうか。薬事法改正の関係で健康食品・美容食品などは苦戦しているようだ。

ネットショップというのは物販だけにとどまらない。下請け加工業者でも特殊技術がある場合、そのノウハウを積極的に開示していくことにより系列以外の企業から声が掛かる可能性がある。そんなとき「この品物を加工してください」という問合せではなく「こんな加工できないかなあ」というようになる。製造業のネットショップの伸びはこれからが期待される。

ネットショップ立ち上げのノウハウを伝授するコーディネーターの役割は以下のものであるという。
1)大丈夫!と元気を出させる「ナース」であること
2)宿題をしないと注意をする「こわいおかあちゃん」であること
3)受講生の1年先を見通す「おとうちゃん」であること
4)商材がマッチングしそうな人を見かけたらしゃしゃりでる「おせっかいなお見合いばあちゃん」であること
5)コミュニティを盛り上げる「宴会部長」であること
6)受講生の声を講座に反映させる「よきパートナー」であること
7)売上達成したら一緒に「心から喜べるパートナー」であること
8)トラブルが発生したら公正におさめる「大岡越前」であること
9)講師陣の「通訳」であること
10)できない理由は全くなくしてあげる「かわゆい彼女」であること

このコンセプトは示唆を大いに含んでいる。診断士であろうとITCであろうとコーディネートするものに求められる要素がもれなく入っているからだ。
# by orataki01 | 2006-01-29 12:57

8月のIT.経営研究会

いつものようにウォーミングアップのアンケート調査から。今回の難易度は「中」。

1)Ajax

Asynchronous JavaScript + XMLの略称。 (ウーム、へんな略称だ)JavaScript の組み込みクラスである XMLHttpRequest を利用した非同期通信を利用して、ウェブブラウザ上で既存の枠組みにとらわれないインタフェースを実現するための技術。実際には Ajax という技術が存在しているわけではなく、DHTML (JavaScript + CSS) と XMLHttpRequest にサーバーサイドのウェブアプリケーションとを加えたあわせ技のことを Ajax と呼ぶようになった。Ajax を用いて構築されたインタフェースの代表例として Google Suggest や Google Maps がある。 (ウーム、ここまで書いてもよくわからん!!)

2)RFC

Request For Comment の略称。インターネットに関する技術の標準を定める団体であるIETFが正式に発行する文書。 IP(RFC 791)、TCP(RFC 793)、HTTP(RFC 2616)、FTP(RFC 959など)などインターネットで利用されるプロトコルや、その他インターネットに関わるさまざまな技術の仕様・要件を、通し番号をつけて公開している。 (これは知っていたぞ!)
3)PKI

Public Key Infrastructureの略称。公開鍵暗号やデジタル署名サービスを提供するのに必要とされる総合システムをPKI(公開鍵インフラ)という。PKIの目的は、鍵と証明書の管理である。これらの機能を管理することにより、企業は信頼性の高いネットワーク環境の構築、維持をすることができる。PKIを導入すれば、さまざまなアプリケーション上で、暗号やデジタル署名サービスを利用することができる。 (KPIとまちがえないように。KPIはITコーディネータの領域だ)


【今月の気になるIT記事】
(N氏・S氏)こんなベンダーは嫌われる[日経コンピューターより]

日経コンピューターでは顧客満足度調査を通して嫌われるベンダー像を明確にした。
1)プロと呼ぶには程遠い
2)売上至上主義
3)ビジネスの常識がない

要約すると上記のようになる。同業界に身をおく私にも大いにうなずける点がある。顧客の見る目は刻々と厳しくなっている。現場はじかに感じることがヒエラルキーを上るに従って受け止める感じが鈍ってくる。中間で都合の良い情報に加工される場合もあるだろうし、顧客がサイレントカスタマーであることも多い。ただ、サイレントカスタマーにアンケートをすると、ここぞとばかり不平不満をぶつけてくる。このような声なき声を機敏に拾い上げる感性がないと客を失う。これは仕組ではなく感性の問題だと思う。

ビジネスの常識がないという側面は業界入りしたときから感じていたことだ。新卒からこの業界で育つとこの感覚がわかりにくいのかもしれない。挨拶しない、などというのはいいほうで極端な個人主義に走る技術者も多い。間違ったスキル万能主義がもたらす弊害かもしれない。一方、プロと呼ぶに値しないスキルのエンジニアが顧客の信用を失うというのも悩ましい現実である。

(OG氏)米ブッシュ政権「.XXX」ドメインに待った--ICANN、微妙な立場に

結局、イロモノのO氏の本領発揮とあいなった。ブッシュ政権が、オンラインポルノ専用の仮想赤線地帯が誕生することへの懸念を理由に、「.xxx」ドメインの設置に異議を唱えているという。「.XXX」はICANNがポルノを一箇所に集めてカテゴライズしようとしたものだが、逆に.XXXが無法地帯化する危険性もあることから異論が唱えられた形である。この規制が逆にアダになるというパラドックスがインターネットの世界の面白いところである。まだまだ、インターネットは奥が深いぞ。

(OK氏)インターネットの好ましくないサイト利用警告(第三回)

OK氏のご協力により勤務先の警告通知を見せてもらった。抑止力を働かせようと毎回、アクセス統計を社員に配信して、不正アクセスを撲滅しようというものらしい。第三回目というのにめげずにオンラインショッピングを楽しんでいる剛の者もいるという。第一位は「娯楽」となっているが何が娯楽だかよくわからない。旅行会社のサイトやニュースなどもこの範囲かもしれない。さすがにログ追跡されるのが恥ずかしいのかポルノや出会い系サイトのアクセスは微小のようだ。

しかし、「麻薬」とか「カルト」とかの分類があるのはいったい何なのだろう。人間の心の襞の内側をのぞくようなアクセス解析というのはちょっと怖い。とにかく会社では不用意なキーワード検索しないことだ。

(OK氏)裏インターネット事件簿

SNSが悪用されるという事例紹介だった。デリヘル業界も壮絶な生き残り競争をしているようで、ソーシャルネットワークにデリヘル嬢が侵入しオフ会の延長で商売するというものらしい。いやあ、SNSは基本的に顔出し(出さない人も多いけど)て本名を名乗るものでしょう。デリヘル嬢も必死なんだね。基本的に本名じゃあなさそうな人とオフ会やるのは控えたほうがいいかも知れない。
# by orataki01 | 2005-08-21 18:24