こんさーる日記の別館です


by orataki01

カテゴリ:中小企業診断士( 10 )

OSPG特別セミナーより

「今回のIT投資の費用対効果はきちんと出ているのであろうか」CEO、CIOの方々は少なからずこのような課題に直面したことがあるはずである。ただ漠然と効率化されたのでないかと感覚的にとらえるだけでは十分ではないし、数値化してどれくらい人件費が削減されたとか物流費が削減されたかと計測しても部分的にやっていたのでは真の効果を把握することができない。

そこにはIT投資マネジメントを導入する必要があるのだ。ITの期待効果というのは時代とともに変わってきた。最初の期待効果は「自動化・省力化」であった。これは既存業務を単にコンピューターに代行させただけであり、人員削減効果や作業時間削減効果が指標として用いられた。

次のステージになると期待効果は「データ活用」となってくる。蓄積されたデータに情報としての意味づけをし、分析することにより意思決定支援することが効果であるとされてきた。この意思決定支援というのは数値化することがやさしくはないが意思決定に関するプロセス費用や○×方式の決定にはなんとか定量化できるものであった。

現在では第三段階にはいっている。期待効果はズバリ「ビジネス変革」である。ビジネスそのもののやり方をどう変えられるかがキーポイントとなってくる。この第三段階ではインターネット技術をベースとするものが多く低価格導入できることかさらも中小企業にも適用されやすい。ビジネス変革して効果があるかどうかは事前に新ビジネスの青写真が描けるかどうかにかかっている。

青写真を描く際に、このITに関わるステークホルダーの享受するメリットを把握しなければならない。ステークホルダーは大別すると「経営者」「情報システム部門」「現業部門」に分けられる。経営者は「それで儲かるのか」という視点をもち、情報システム部門は「それで役立つのか」という視点を持ち、現業部門は「それで便利になるのか」という視点を持つ。3者の思いは異なっているのが普通である。

さて、IT投資効果にについて整理してみる。われわれはTCO(Total Cost of Ownership)
という概念に振り回される危険性があることを認識しなければならない。TCOとはコンピュータシステムの導入、維持・管理などにかかる費用の総額のことである。

従来、コンピュータシステムのコストは製品価格(導入費用)で評価されることが多かったが、近年のコンピュータシステムの複雑化や製品価格の下落などにより、コンピュータシステムの維持・管理やアップグレード、ユーザの教育、システムダウンによる損失など、導入後にかかる費用(ランニングコスト)が相対的に大きな存在となったため、TCOが注目されるようになった。つまり、平ったくいうと初期投資費用の安さにだまされてはいけないということである。

しかしながら、最近ではTCOでは不十分でありTVO(Total Value of Opportunity)
を考えるべきというのが主流になりつつある。

ガートナーではIT事業貢献の最適化支援としてこのへんを体系化している。新たな視点は「財務的な将来価値」「事実上の実施優先順位」が加味されている点である。財務的パーフォーマンスでは「市場感応度」「顧客感応度」「従業員感応度」などなど細かい指標が設定されている。これらをモニタリングすることにより、より精度の高い効果測定ができる分けである。

ただし、このようなモニタリングを高額なコンサルテーションを通じて行なうこと自体が意味のあることなのか十分に吟味しなければならない。モニタリングすることが目的になっては元も子もない。
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by orataki01 | 2005-07-17 22:48 | 中小企業診断士
今回は日曜日に日程変更しての開催となりました。日曜日でも出席人数が変動しないところがこの研究会の強みかもしれません。何とか二桁キープ。

【第32回アンケート調査】
アンケート調査も32回目になりました。最近、出題者が高度な質問を出してくるので皆、四苦八苦。でも、これが知識の源泉なんですよね。分からない言葉はあとで辞書やWEBで調べる。これを習慣化すればものすごくITの造詣は深くなります。ちなみに、出題者も問題吟味の過程でたいへん勉強になっているとのことです。

1)BS15000(ITIL)
システム運用にかかわる業務全般を整理体系化したITインフラ・マネジメントに基づいて企業や組織における運用プロセスの品質を審査するための規格。これを取得すればコールセンターなど業務代行する業者の差別化要素となる。

2)DLNA
デジタル・リビング・ネットワーク・アライアンスの略称。家電・モバイル・PCの各業界をリードする企業が集まり、デジタル時代の相互接続性を実現するための標準化活動を行なっている。この集合体をDLNAという。
3)ILM/DLCM
情報ライフサイクル管理(Information Lifecycle Management)

今回はほとんど皆、初耳で全滅状態でした。

気になるIT記事

1)IPポートの動作のしくみ
インターネットマガジン編集部によるIPポートの図解です。ポートを港湾に見立てて
「MAIL」船舶や「WWW」船舶や「FTP」船舶が80番港、21番港などに停泊する様や
ポートスキャンする潜水艦の絵などが読者を楽しませてくれます。初心者がこれを
みれば理解がすすみそうです。学生の情報化教育にはうってつけではないかな。

2)CNET Japan 「価格.com閉鎖の原因と対策は非公開・メールアドレス搾取の補償なし」
価格.COMのサイト攻撃は話題を呼んでいますがこの問題の論点は原因追求のジレンマですね。
結局、サイトは一時閉鎖に追い込まれたわけですが価格.COMでは原因・対策は明かして
いません。これは他のサイトへの攻撃を誘発するためとあるが、原因を公表しないことで
事前防衛する手立ても同時に封鎖されることになります。もっとも単純なパッチ当て漏れという
憶測も飛び交ってはいますが。。いずれにしてもこの手の「いたちごっこ」は終わりそうにも
ありませんね。

3)「ダミーを差し替えるのを忘れた」文化庁、アイコン画像の無断流用認める


4)ファイルを暗号化して「人質」に--PCユーザーを狙う新手の攻撃

5)WirelessUSB規格が決定、2005年末に製品化へ

6)ドコモ社長、「クレジット携帯」決済インフラを他社に開放

7)ボーダフォンで通信障害

8)UMLとDOA
 お客さんの要件定義などがうまく進まないという話。要件定義が熱い!
 ブルペンエースを投入して失敗する。エース級を投入せよ。
 業務コンサルの現実論。
 ベンダーに出す前にユーザー側で次のビジネスに対する要件はちゃんと決まっていて
 モデルも描いてRFPに落とし込んである。モデルはDFDやER図で描かれている。それを
 ベンダーに引き取ってもらって進めて欲しいのだが作る側もオブジェクト指向になっ
 ていてそのまま引き取ってもらえない。要件をベンダーに出して返ってきたのが変な
 ユースケースだったりするとこちらもそれを読めないし本当に伝わっているのか?
 と困惑してしまう。両者をどこかでマッピングできないと今までダーっと作業してき
 たのが無駄になってしまう。


9)情報漏えい事故DB

10)静音パソコンに必須の「BTX」デルが採用して普及が加速
うーん。BTXという言葉は今回はじめて知りました。
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by orataki01 | 2005-06-05 15:33 | 中小企業診断士
コンサル出版フォーラムより出版するときの心得を抜粋し整理してみました。備忘録です。

このマルマガを読んで一番気づかされたことは、「私作る人・あなた(出版社)売る人」と割り切れないことです。作る人も講演やネットを通じて販売促進しなければいけないということです。ネットの場合ブログをうまく利用すれば販売部数をのばすことも可能なのかなと思ったりします。

以前、「40歳からの仕事術」の著者である山本真司さんからトラックバックいただきましたが、山本さんの販促活動はスゴイのひとことです。

■本を出して、自分がどうなりたいのかを決定せよ
■メールマガジンで読者予備軍を確保。コミュニケーションを通してファンづくり
■誰かが自分の本を売ってくれる訳ではない。自分で戦略を立てて、自分で実行せよ
■自社サイトと連動。最新情報をリリース
■自分で売り切る姿勢・気概がなければダメ
■出版企画書は、1枚で十分
■売れるテーマを徹底的にリサーチせよ
■タイトルは、いくつかの案を考えて、webのキーワード広告などを
■どうせ狙うなら、メジャーな一流出版社を慎重のい選べ
■第一作目で力尽きるようでは、ダメ。十二分に余力を残しておけ
■第一作目で失敗すると挽回が難しい
■固定読者層は実に大切だ。ファンクラブを結成せよ。
■本を読まない人に本は書けない
■本屋さんへ立ち寄り、専門分野の棚の周辺を半年くらい見続けよ。ネットでは本当の売れ筋はつかめない
■売れ筋テーマは30年周期でリサイクルされる。
■ブームの渦中にあれこれ考えてもあまり良い結果は出ない。ブームの前に準備しておくべし
■「売れる」理由はビジュアルで示す
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by orataki01 | 2005-03-12 11:46 | 中小企業診断士
■口述試験はなんだったのか

今回の案では、口述試験は廃止されることになっています。いったい、口述試験はなんだったのか。私が受験したときは口述はありませんでした。でも口述は必要性を感じていました。しゃべらない診断士というのは考えられないし(著作だけで生計を立てるのなら別ですけれど)、ペーパー試験で合格点でも口の利き方がなっていなかったり、不快感を与えたりする人は不合格にすべきです。

私の実習グループに非常に声の小さい人がいまして、文字通り「蚊の泣くような声」なのですがこれは正直、診断士は務まらないなと思ったものです。合格にはなったようですが。
3次実習までいくと大金をつぎ込んでいる手前、不合格にできません。ですからほんとうに品質を保証するならコーチング能力をどこかで試す必要があるんではないでしょうか。感覚で言うと2.5次試験くらいでしょうか。3次実習の時間を22日くらいにして2.5次を導入したらと思います。不足時間は更新要件で調整すればいいでしょう。

■更新登録など制度について

更新要件が厳しくなったことは周知のとおり。今まで、座学でみなし実務とされていた実務能力更新研修が廃止されます。従来から真の実務研修として1週間単位のコースが設置されていましたが、独立の予定もない企業内診断士はほとんどの人が座学の研修で済ませていました。しかし、座学のバーチャル診断と実務補習とでは雲泥の差があります。やはり実務で更新するのがスジでしょう。

ここで、道が分かれます。

1)更新をせずに資格を休止させる
登録を消除されても15年以内なら再研修など一定要件を受けて復活することができます。しかし,復活まで診断士と名乗ることはできないし、その間に復活しようという意欲がなくなることは十分考えられます。また、15年後にいきなり復活しようとしても使い物になるかどうか。さらに定年まで勤務して、そののち復帰しようとするなら(このケースは以外と多い)45歳以下の人のモデルケースにはなりません。

2)思い切って独立する
更新要件の強化に便乗してそのまま独立しようというのは無謀でしょう。活性懇に独立したばかりの方が参加されたので話を伺いましたが、まず客がいないというのが実情のようです。人脈のある人にそう語られると説得力があります。独立否定派の大先生の言葉「奥さんが山みっつくらいもってなければ独立するな」が脳裏を横切ります。(ちょっとオーバーですけど)

3)社内の異動を企てる
経理や総務、製造ラインに従事する方は顧客と接触することができません。すると助言すらできないわけです。営業やシステムエンジニアなどであれば顧客指導という名目がつくれます。自分を外向きにしたいなら異動希望を出すことも一案です。最近は社内公募制や企業内ベンチャーなどがありますから、いつまでも現状のスキルやノウハウにしがみつくのではなく新分野に打って出るということも考えてよいのではないでしょうか。だいたい、中小企業の経営者に業種転換や新分野進出をアドバイスしながら、自分では何も変われないというのではさびしい限りです。

4)みなし診断で乗り切る
診断実績を勤務先や診断先からハンコもらって証明うけるわけですが、この証明は精査されるわけではありませんから、いくらでもみなし診断をできるはずです。たとえば懇意にしているプロコンの人と共同診断をやるということにして、最初と最後に参画するという方法です。中間では資料作成・分析作業として診断先に行かないでみなし診断扱いすることも可能でしょう。このようなことをやる人は結果があとから追いかけてきますから信用を失うだけだと思いますが、これに近いことをされる人は多くなると予想しています。これが横行すると中小企業診断士自体の信用が低下しますから良心的にやらねばなりません。

5)真っ正直に5年で60日の診断を行う
1週間のまとまった休みを年2回とる計算ですから社内での居心地はすごく悪くなるはずです。時間の自由な裁量的な職場ならできるでしょう。あるいは退職・窓際覚悟でやるかです。会社を説得できなければ1)のケースになるでしょう。

■診断士補制度の提案

モチベーションを維持しながら総数の拡大に寄与する方策として診断士補制度を提案します。簡単にいうとポイント不足の診断士を即退場扱いするのではなくいったん診断士補として温存し、診断士より緩やかな条件で更新させるというものです。即退場の場合だとネットワークも縮小し復帰しにくいです。

診断士補ならば診断士と同じ勉強会やその他行事に参加でき、そこそこのモチベーションを得られるのではないでしょうか。

■知識研修・実務補習の質的向上

中小企業診断士の真の質的向上を図るためには研修・補習そのものの質的向上も図らなければなりません。残念ながら、現在の知識研修は上記の目的に資しているとは思えません。民間の研修のように研修後のアンケートなどで指導する側もニーズにあった質の高いものを提供できるよう峻別されるべきでしょう。
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by orataki01 | 2005-02-20 17:07 | 中小企業診断士
これは中小企業診断士制度の在り方を読んだ感想をプライベートコメントタッチでまとめたものです。独断と偏見があることをお断りしながら書き綴ります。

■はじめに

今回の改正の趣旨は「総数の拡大」と「質と信頼性の確保・向上」でした。この2点は矛盾をはらみながらも理解できるコンセプトだと思います。しかし総数を拡大したいから試験を受かりやすくするのはいかがなものかと思います。

負担を軽くするということは品質を落とすことに他なりません。科目ごとの合否を決めると最初の科目合格から最終の科目合格まで数年、ひどい場合は十数年かかる可能性もあります。現実に旧制度の一次試験合格の2次試験永久受験資格をまだ行使していない人もいます。(もう無効になっているかもしれませんが)

また、5年前の経営情報の知識が役立つかも怪しいものです。合格した科目の勉強は当然しなくなるわけですから知識は陳腐化します。税理士と違い勉強範囲が広いので習得知識が発散してしまう可能性があります。とても品質が維持できるとは思えません。

総数の拡大の根拠として18000人の登録者数に対して稼動できる診断士として7000人と見積り、470万社の中小企業をサポートするのに総数が足りないと考えているようですが有効稼動者が何名いれば足りるのか、つまり7000人に対して何名が目標なのかが明示されていません。目標があいまいな計画案はうまくいきません。中小企業診断士が抽象企業診断士にならないことを祈ります。

質の拡大の骨子は資格更新で診断実績を重視することです。これは企業内診断士、そして学生にとっては大きなハードルになることでしょう。どんな人たちが不利になるのか。以前、私のHPで企業内診断士をセグメントしたことがあります。以下、転載いたします。

・独立志向派

資格を独立の武器として最大活用しようとする人たちです。この類型の過半数は独立による経済的不安よりも自己実現を優先します。独身であったりDINKSだったりして身軽な人が多いようです。

この人たちは資格を取得すると支会活動に積極的に参加し、人脈形成に余念がありません。数十万円もの高額の実践的研究会に参加し、大先生の知遇を得て即戦力化を図ろうとします。独立を志向するのだから2足3足のワラジも苦にならないしそれを全うする体力もあるのです。

・資格フリーク派

この人たちにとっては診断士資格は数あるゴールドメダルのうちのひとつに過ぎないようです。資格でメシを食うという意識はさほどなく、自分の可能性を探求することに腐心します。この人たちは協会に所属せず、資格更新研修のときだけヌーっと現れることが多いです。

一般の凡人からすれば「よくぞ、これだけ集めたな」というため息がでてきます。しかし、難関試験を突破した人は程度の差こそあれこの分類の要素をもっているのではないでしょうか。通勤電車の中でボケーっと車窓の風景を眺めていることができない方は十分に素質ありです。

・資格守護神派

単刀直入にいえば「リストラ対策」です。この資格を神社の守護札のごとく神棚に飾り、さりげなく周囲にアピールします。それで、雇用が保証されるほど会社は甘くありませんが、自分ほどの人材が必要とされないわけはないと自分に暗示する効用は確かにあります。

これを「リストラ回避の逆プラシーボ効果」といいます。近年、このタイプの診断士は着実に増えてきています。業種的には「金融系」「建設系」「流通系」が多いようです。また、最終的に非自発的独立志向派になることも増えてきています。

・自己啓発派

中小企業診断士というネームバリューをこころの拠り所としようとするところは資格守護神派と変わりませんが逆プラシーボ効果を自分自身に向けて自己啓発しひいては出世街道のターボエンジンにしようとする人たちです。まじめな課長クラスの人に多いようです。

・定年対策派

60歳前後の不惑の年齢層の人たちは、まずこの分類に入ります。有名大手企業出身が多いようです。大企業の場合、企業の歯車としてなかなか思い通りのことができません。実力はあるのだから、ここで定年延長や再雇用されるより、一国一城の主となり一花咲かせたいというのが本音のようです。

この人たちの独立ステップは地味なものが多いです。区や都道府県の仕事をまず確保し、ISO審査員補などとして脇を固めてゆく。年齢的・体力的に過激な受注は無理なので当然といえば当然なのですが、なにせ年金という安全弁があるので強力なハングリ精神がないと大成できないようです。やたらと診断士単価を引き下げる元凶であるとの批判も一部にはあります。

・ケイコとマナブ派

学生や入社まもない資格ホルダーが相当します。就職氷河期を乗り切るため学校の推薦もあったのかもしれませんがTOEICなどとともに人気があるようです。また、転職に有利ということでミスマッチな企業に就職してしまった新入社員にも人気です。ただ、この分類の方を一人も知りません。履歴書に一行書くだけの資格ですから協会にはまず入会しません。経済的余裕もないでしょう。

・なんとなくクリスタル派

上記の分類に入らない方の総称です。なんか面白そうな資格だから受験したら受かっちゃった。主婦をやってて自分の存在を確かめたくて。などという人たちです。血みどろの勉強をしている人にとっては腹立たしい限りですが、このような分類の人も何百人に一人はいるんです。


この中で、新制度に耐えうるゾーンの人たちは「独立志向派」「定年対策派」だけです。中小企業診断士資格を名刺の飾りつけにしたい人や試験突破術に秀でた、単なるテクニシャンが排除されることに何の異論もありませんが、コンサルタントになりたいという願望のある人には何とか残って欲しいし、ネットワークを構築したい。

プロコンまでの助走フェーズとして残る人と去る人が峻別されるのであれば異論がありません。新制度ではわれわれに「覚悟」を求めています。プロコンの方々は皆それなりの「覚悟」があります。プロコンか否かはこの「覚悟」の差なのだろうと思います。

(つづきは後日)
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by orataki01 | 2005-02-19 14:13 | 中小企業診断士
これは中小企業診断士制度の在り方を読んだ感想をプライベートコメントタッチでまとめたものです。独断と偏見があることをお断りしながら書き綴ります。

■はじめに
今回の改正の趣旨は「総数の拡大」と「質と信頼性の確保・向上」でした。この2点は矛盾をはらみながらも理解できるコンセプトだと思います。総数を拡大したいから試験を受かりやすくするのはいかがなものかと思います。負担を軽くするということは品質を落とすことに他なりません。

科目ごとの合否を決めると最初の科目合格から最終の科目合格まで数年、ひどい場合は十数年かかる可能性もあります。現実に旧制度の一次試験合格の2次試験永久受験資格をまだ行使していない人もいます。(もう無効になっているかもしれませんが)また、5年前の経営情報の知識が役立つかも怪しいものです。

合格した科目の勉強は当然しなくなるわけですから知識は陳腐化します。税理士と違い勉強範囲が広いので習得知識が発散してしまう可能性があります。とても品質が維持できるとは思えません。

総数の拡大の根拠として18000人の登録者数に対して稼動できる診断士として7000人と見積り、470万社の中小企業をサポートするのに総数が足りないと考えているようですが有効稼動者が何名いれば足りるのか、つまり7000人に対して何名が目標なのかが明示されていません。目標があいまいな計画案はうまくいきません。中小企業診断士が抽象企業診断士にならないことを祈ります。

質の拡大の骨子は資格更新で診断実績を重視することです。これは企業内診断士、そして学生にとっては大きなハードルになることでしょう。以前、私のHPで企業内診断士をセグメントしたことがあります。以下、転載いたします。

・独立志向派

資格を独立の武器として最大活用しようとする人たちです。この類型の過半数は独立による経済的不安よりも自己実現を優先します。独身であったりDINKSだったりして身軽な人が多いようです。

この人たちは資格を取得すると支会活動に積極的に参加し、人脈形成に余念がありません。数十万円もの高額の実践的研究会に参加し、大先生の知遇を得て即戦力化を図ろうとします。独立を志向するのだから2足3足のワラジも苦にならないしそれを全うする体力もあるのです。

・資格フリーク派

この人たちにとっては診断士資格は数あるゴールドメダルのうちのひとつに過ぎないようです。資格でメシを食うという意識はさほどなく、自分の可能性を探求することに腐心します。この人たちは協会に所属せず、資格更新研修のときだけヌーっと現れることが多いです。

一般の凡人からすれば「よくぞ、これだけ集めたな」というため息がでてきます。しかし、難関試験を突破した人は程度の差こそあれこの分類の要素をもっているのではないでしょうか。通勤電車の中でボケーっと車窓の風景を眺めていることができない方は十分に素質ありです。

・資格守護神派

単刀直入にいえば「リストラ対策」です。この資格を神社の守護札のごとく神棚に飾り、さりげなく周囲にアピールします。それで、雇用が保証されるほど会社は甘くありませんが、自分ほどの人材が必要とされないわけはないと自分に暗示する効用は確かにあります。これを「リストラ回避の逆プラシーボ効果」といいます。

近年、このタイプの診断士は着実に増えてきています。業種的には「金融系」「建設系」「流通系」が多いようです。また、最終的に非自発的独立志向派になることも増えてきています。

・自己啓発派

中小企業診断士というネームバリューをこころの拠り所としようとするところは資格守護神派と変わりませんが逆プラシーボ効果を自分自身に向けて自己啓発し、ひいては出世街道のターボエンジンにしようとする人たちです。まじめな課長クラスの人に多いようです。

・定年対策派

60歳前後の不惑の年齢層の人たちは、まずこの分類に入ります。有名大手企業出身が多いようです。大企業の場合、企業の歯車としてなかなか思い通りのことができません。実力はあるのだから、ここで定年延長や再雇用されるより、一国一城の主となり一花咲かせたいというのが本音のようです。

この人たちの独立ステップは地味なものが多いです。区や都道府県の仕事をまず確保し、ISO審査員補などとして脇を固めてゆく。年齢的・体力的に過激な受注は無理なので当然といえば当然なのですが、なにせ年金という安全弁があるので強力なハングリ精神がないと大成できないようです。やたらと診断士単価を引き下げる元凶であるとの批判も一部にはあります。

・ケイコとマナブ派

学生や入社まもない資格ホルダーが相当します。就職氷河期を乗り切るため学校の推薦もあったのかもしれませんがTOEICなどとともに人気があるようです。また、転職に有利ということでミスマッチな企業に就職してしまった新入社員にも人気です。ただ、この分類の方を一人も知りません。履歴書に一行書くだけの資格ですから協会にはまず入会しません。経済的余裕もないでしょう。

・なんとなくクリスタル派

上記の分類に入らない方の総称です。なんか面白そうな資格だから受験したら受かっちゃった。主婦をやってて自分の存在を確かめたくて。などという人たちです。血みどろの勉強をしている人にとっては腹立たしい限りですが、このような分類の人も何百人に一人はいるんです。


この中で、新制度に耐えうるゾーンの人たちは「独立志向派」「定年対策派」だけです。
中小企業診断士資格を名刺の飾りつけにしたい人や試験突破術に秀でた、単なるテクニシャンが排除されることに何の異論もありませんが、コンサルタントになりたいという願望のある人には何とか残って欲しいし、ネットワークを構築したい。

プロコンまでの助走フェーズとして残る人と去る人が峻別されるのであれば異論がありません。新制度ではわれわれに「覚悟」を求めています。プロコンの方々は皆それなりの「覚悟」があります。プロコンか否かはこの「覚悟」の差なのだろうと思います。

(つづきは後日)
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by orataki01 | 2005-02-19 13:56 | 中小企業診断士

企業内独立への足音

ビジネス系の精神本の類を読むと「別に出世も望まず、つかつはなれず無難に仕事をしながら趣味や副業で生活を楽しもう」といった安易なフレーズが出てくる。しかし、それは幻想である。もし、本気でそんなことを考えているとしたら、たちまち社内貧民層の仲間入りをしてしまうだろう。  以上「隣りの成果主義」より引用


社内貧民層の定義をどうしたらよいかはわからない。とりあえず、最低限、食っていける程度ということにしておく。これからは一流企業でも何%かは貧民層が存在するというまだら模様の社会構造になっていく。

成果主義導入企業は増加の一途をたどっている。人件費の固定部分はギリギリまで削減され変動費化が進む。同じ役職でも年収が数倍開くことはザラである。年収300万円時代云々という本があるがデフレとあいまって、このタイトルはあながち的外れととは言えなくなってきている。

人件費が変動費化するということは「ブラ下がり」を許容しない社会が形成されていることを意味する。たとえ、企業内にいても「自分の尻は自分で拭く」つまり、ほとんど独立しているのと同じ状態になるのである。(そういえば、最近、名刺交換する方の部署に企業内ベンチャーっぽいものが多くなってきたように感じる)

今まで中小企業診断士の話題の中では独立か否かというテーマが多かったがこのような話題も「今は昔」という具合になるのではなかろうか。どちらにしても独立マインドがなければ行き詰ることになるだろう。営業にせよ企画にせよ開発にせよ部門を問わず独立マインドが必要となる。コンサル部門のあるところは、そのような修羅場を経験できる分、恵まれているといってよいだろう。

独立した諸先輩方の話を聞くと、「土曜日曜なんて休めない、365日仕事です」というような回答が返ってくるので、やっぱり独立は大変だと思うのだが、何のことはない、独立しなくても休日に仕事をシコシコやっている。「オレは仕事を家庭に持ち込まない主義だから」とか「休日はケジメをキッチリつけてリフレッシュすることにしている」と仰る方もいるが、そのような人はよほどデキル人か危機感のない人である。

独立マインドを手っ取り早く体得するなら個人名刺を作ることであろう。会社以外での名刺交換ではこれを使う。会社の看板には頼らないことである。そしてきちんと個人用メールアドレスを利用することである。(個人用を持っていてもほとんど開かないという人がいる)そして1日20件以上メール発信することである。(受信件数が問題ではなく送信件数が問題)

大先生から企業内診断士へのアドバイスで耳朶に残っている言葉がある。「有給休暇はレジャーのために使うな。自己啓発のために使え。ただし、奥さんは大事にしろ。」

このような欺瞞にも似た精神論を批判される方もいることと思う。何のために働くのか。何のために学習するのか。独立マインドをもって自己成長を図るためではなかろうか。
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by orataki01 | 2005-02-11 22:23 | 中小企業診断士

ある後継者問題

2001年から電子政府と並んで電子自治体プロジェクトが進められています。中央政府だけ電子化しても地方の自治体が電子化に追随しなければ、日本全体で「e-Jpan」になれないわけです。

しかし、当初の思惑とは逆にITの流れは中央から地方へではなく地方から中央へ流れ込んでいます。これは硬直的な中央省庁が部門間調整に時間と手間を費やしているのに比較して地方自治体のほうは首長がリーダーシップをとっているのでトップダウンで意思決定が早かったからと考えられます。自治体によってはLGWAN(総合行政ネットワーク)への参加を拒否するなど政治的に解決すべき部分が残っていますが、全体的にみれば「やるやらない」の問題から「いかにしてやるか」に論点が移ってきているようです。

このような、本来は「中央」がけん引役になるはずが思うように機能せず、その周囲の組織のほうが動きが早いという事例はたくさんあります。たとえば、このホームページを見てください。これは中小企業診断協会の東京支部のサイトです。もうひとつ、こちらのホームページもご覧ください。これは中小企業診断協会中央支会のサイトです。いわば、前者が中央で後者が地方ということになります。

出来栄えは一目瞭然ですね。東京支部のほうはフレームがたくさん切られていてブロック化されていて、ちょっとゴチャゴチャしていて見にくいと思います。これはホームページ作成を作業分担しているからなのです。だからブロック化されてしまうのです。中央支会のほうはレイアウトもすっきりしていて見た目もプロの作品っぽいですね。これは、予算を組んで外部委託しているからです。ホームページは一部のスキルある会員がボランティアで運営する時代は終わりました。このことを素早く察知し、意思決定できる支会組織のほうが動きが早く、結果も出せるという良い例でしょう。

あと、もうひとつ支部のホームページ作成には課題が残っています。サーバーの管理を初めとする全体管理ができる人を育てていなかったということです。(育てるというのは適切ではないですね。確保できる体制や仕組みを作ってこなかったといったほうが正しいでしょう)後継者問題というのは診断士のコンサル領域ですが、自らの属する組織のIT企画の後継者を育ててこれなかったのは残念なことです。
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by orataki01 | 2004-12-12 21:14 | 中小企業診断士
中小企業診断士の更新研修に参加してきました。タイトルは「企業内管理者のためのコーチング」です。

コンサルタント仲間の中で「コーチング」という言葉がもてはやされてきたのは2000年ころからだったと記憶しています。企業の経営者や従業員をエンパワーする有効なコミュニケーション手段として知っておく必要があり、当時はいろいろな書物を読み漁ったものでした。コーチングというのは

1)人は皆、無限の可能性を持っている
2)その人が必要とする答えは、すべてその人の中にある
3)その答えを見つけるためには、パートナーが必要である

ということを前提としたコミュニケーションスキルです。「コーチ(coach)」の語源は「馬車」です。そこから動詞としての「コーチ(coach)」に「大切な人を、現在その人がいるところから、その人が望むところまで送り届ける」という意味が派生したと言われています。実際の技法としては電話や対面セッションを通じて質問形式で本人に「気づき」を与えることになります。一方的な回答やアドバイスをするのではありません。ここで質問の特徴について述べておきます。気づきを与えるような質問は以下のようなものです。

1)拡大質問 →どのようにしたらそれができるでしょうか?
2)未来質問 →これからどうしたいですか?
3)肯定質問 →~できるでしょうか?

われわれはともするとこれと逆の質問をしてしまうことがあります。否定質問、過去質問、限定質問などはしてはならない質問です。そして4W2Hを意識して質問します。すなわちWhat、When、Who、Where、How、HowMuchです。Whyはだめです。Whyは責任追及の感覚があるからです。もう少し別の表現で質問をしてみると以下のようになると思います。

1)もう少し話を聞かせてください。
2)それは面白そうですね。それで?
3)それは具体的に言うと?
4)それを実行するとどうなるのでしょうね?
5)そのあとどうしましょうか?

すべてポジティブで前向きな回答が引き出せそうな気がしてきますね。事実、ロールプレイングでは私が質問を受ける側に立ったとき、非常に明るい未来をイメージすることができました。これは実際のコンサルティングにも応用できるのではないかと思いました。特に戦略策定フェーズでは有効になると思われます。その企業の内容を一番知っているのは経営者でありコンサルタントではありません。ですから戦略の正解はクライアントの頭のなかにあると考えるのが妥当なのです。その戦略をうまく整理して引き出してあげるのがコーチング技術だと思います。

よく「企業は人なり」といわれます。これから勝ち残る企業というのは自ら気づき、自分自身を自己変革できる人材を育てられる企業だと思います。組織を支えている従業員ひとりひとりをリーダーシップを備えた有能な人材へと自己変革させてゆくためにもコーチングの必要性を強く感じます。
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by orataki01 | 2004-09-05 00:16 | 中小企業診断士
2004/08/28 のIT.経営研究会報告です。

今日のメニューは
・ITアンケート
・今月のクイズ
・今月のトピックス
・テーマ進捗状況確認
という感じでした。

■ITアンケート
1)FSP
2)RENA
3)DMZ

1)3)は認識率が多かったですが2)はほとんどの人が知りませんでした。

1)FSP(requent Shoppers Program:フリークエント・ショッパーズ・プログラム)は、ポイントカードやサービス提供カードといった顧客カードを発行して顧客1人1人の購買データをとらえながら、顧客を購入金額や来店頻度によって選別し、セグメント別にサービスや特典を変えることによって個々の顧客に最も適したサービスを提供し、かつ効率的な販売戦略を展開して、優良固定客の維持・拡大を図るマーケティング手法です。

2)RENA(Resonant communication Network Architecture)とはNTTグループが総力を上げて研究・開発を進めている次世代ネットワークアーキテクチャです。この構想が発表されたのは2002年11月。本格的なブロードバンド・ユビキタス環境の実現を目指して発表された、いわばNTT肝入りの構想でより早く、より大容量で、より安全に、より安い通信が可能になるという構想です。

3)DMZ(DeMilitarized Zone)は「非武装地帯」の略でインターネットに接続されたネットワークにおいて、ファイヤーウォールによって外部ネットワーク(インターネット)からも内部ネットワーク(組織内のネットワーク)からも隔離された区域のことです。

※あまりのメンバーのふがいなさから宿題制度が導入されました。担当者は内容をしらべてMLに流すこと。メンバーはそれにつっこみをいれること。ということになりました。最初の宿題請負人はナンチャッテOLさん。

■今月のクイズ(これもなかなか難しい)

SSLの説明文の正誤問題が出題されました。ポイントは以下のとおり。
 ・TCPの上位プロトコルである
 ・暗号データのやりとりにTCP443ポートを予約している
 ・利用する暗号アルゴリズムは選択できる
 ・公開鍵と共通鍵を組み合わせて暗号化する
 ・電子証明書を使って相手の身元を互いに確認できる
 
■今月のトピックス

だんだんと持ち寄り記事がヒートアップしてきました。エッセンスは以下のとおり。
・ついクリックしてしまった原因(Fさん)
   うーん、この期に及んでも添付ファイルをクリックする人がいるのでしょうか。
   Pifファイルって何かワクワク画像をイメージさせるんでしょうか。
・日本IBM、中小向けIP電話を販売(Tさん
   IBMとNECがIP電話でシノギを削っているということはわかりました。
・事業価値に基づきIT投資判断(Tさん)
   今日一番、診断士らしい記事。システムコストと将来の事業価値のマトリクスでそれらしくみえちゃうから不思議です。
・五輪選手のブログは禁止IOC/オランダ女子陸上選手、ヌード撮影で合宿費かせぐ(ユージさん)
   でました、イロモノ担当のユージ師匠。この女子選手のヌードはもっと解像度を大きくして見てみたかった。オリンピック費用の捻出の大変さとウラハラに3日で合宿費が調達できてしまうというインターネット時代に驚きます。
・開幕直前、ITが支えるアテネオリンピック(O氏)
・送信者認証のしくみ(orataki)
  あなたの発行するメルマガも知らないうちにスパムフィルターに引っかかっているかもしれません。ベイズの理論をよーく勉強するように。
・電子政府戦略会議から(S氏

■テーマ進捗状況
各部会の意思確認をしました。
・Blog部会:Q&Aのユーザビリティについて継続研究
・白書部会:情報化白書を診断士の視点でまとめる。新設。
・セキュリティ部会:個人情報保護法
・Web会計部会:継続研究
・環境Web部会:継続研究、リンクの工夫
・クチコミ部会:継続研究
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by orataki01 | 2004-08-28 21:48 | 中小企業診断士