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こんさーる日記の別館です


by orataki01

プライベートコメント No.2

■口述試験はなんだったのか

今回の案では、口述試験は廃止されることになっています。いったい、口述試験はなんだったのか。私が受験したときは口述はありませんでした。でも口述は必要性を感じていました。しゃべらない診断士というのは考えられないし(著作だけで生計を立てるのなら別ですけれど)、ペーパー試験で合格点でも口の利き方がなっていなかったり、不快感を与えたりする人は不合格にすべきです。

私の実習グループに非常に声の小さい人がいまして、文字通り「蚊の泣くような声」なのですがこれは正直、診断士は務まらないなと思ったものです。合格にはなったようですが。
3次実習までいくと大金をつぎ込んでいる手前、不合格にできません。ですからほんとうに品質を保証するならコーチング能力をどこかで試す必要があるんではないでしょうか。感覚で言うと2.5次試験くらいでしょうか。3次実習の時間を22日くらいにして2.5次を導入したらと思います。不足時間は更新要件で調整すればいいでしょう。

■更新登録など制度について

更新要件が厳しくなったことは周知のとおり。今まで、座学でみなし実務とされていた実務能力更新研修が廃止されます。従来から真の実務研修として1週間単位のコースが設置されていましたが、独立の予定もない企業内診断士はほとんどの人が座学の研修で済ませていました。しかし、座学のバーチャル診断と実務補習とでは雲泥の差があります。やはり実務で更新するのがスジでしょう。

ここで、道が分かれます。

1)更新をせずに資格を休止させる
登録を消除されても15年以内なら再研修など一定要件を受けて復活することができます。しかし,復活まで診断士と名乗ることはできないし、その間に復活しようという意欲がなくなることは十分考えられます。また、15年後にいきなり復活しようとしても使い物になるかどうか。さらに定年まで勤務して、そののち復帰しようとするなら(このケースは以外と多い)45歳以下の人のモデルケースにはなりません。

2)思い切って独立する
更新要件の強化に便乗してそのまま独立しようというのは無謀でしょう。活性懇に独立したばかりの方が参加されたので話を伺いましたが、まず客がいないというのが実情のようです。人脈のある人にそう語られると説得力があります。独立否定派の大先生の言葉「奥さんが山みっつくらいもってなければ独立するな」が脳裏を横切ります。(ちょっとオーバーですけど)

3)社内の異動を企てる
経理や総務、製造ラインに従事する方は顧客と接触することができません。すると助言すらできないわけです。営業やシステムエンジニアなどであれば顧客指導という名目がつくれます。自分を外向きにしたいなら異動希望を出すことも一案です。最近は社内公募制や企業内ベンチャーなどがありますから、いつまでも現状のスキルやノウハウにしがみつくのではなく新分野に打って出るということも考えてよいのではないでしょうか。だいたい、中小企業の経営者に業種転換や新分野進出をアドバイスしながら、自分では何も変われないというのではさびしい限りです。

4)みなし診断で乗り切る
診断実績を勤務先や診断先からハンコもらって証明うけるわけですが、この証明は精査されるわけではありませんから、いくらでもみなし診断をできるはずです。たとえば懇意にしているプロコンの人と共同診断をやるということにして、最初と最後に参画するという方法です。中間では資料作成・分析作業として診断先に行かないでみなし診断扱いすることも可能でしょう。このようなことをやる人は結果があとから追いかけてきますから信用を失うだけだと思いますが、これに近いことをされる人は多くなると予想しています。これが横行すると中小企業診断士自体の信用が低下しますから良心的にやらねばなりません。

5)真っ正直に5年で60日の診断を行う
1週間のまとまった休みを年2回とる計算ですから社内での居心地はすごく悪くなるはずです。時間の自由な裁量的な職場ならできるでしょう。あるいは退職・窓際覚悟でやるかです。会社を説得できなければ1)のケースになるでしょう。

■診断士補制度の提案

モチベーションを維持しながら総数の拡大に寄与する方策として診断士補制度を提案します。簡単にいうとポイント不足の診断士を即退場扱いするのではなくいったん診断士補として温存し、診断士より緩やかな条件で更新させるというものです。即退場の場合だとネットワークも縮小し復帰しにくいです。

診断士補ならば診断士と同じ勉強会やその他行事に参加でき、そこそこのモチベーションを得られるのではないでしょうか。

■知識研修・実務補習の質的向上

中小企業診断士の真の質的向上を図るためには研修・補習そのものの質的向上も図らなければなりません。残念ながら、現在の知識研修は上記の目的に資しているとは思えません。民間の研修のように研修後のアンケートなどで指導する側もニーズにあった質の高いものを提供できるよう峻別されるべきでしょう。
by orataki01 | 2005-02-20 17:07 | 中小企業診断士